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「本格的に日本語を学ぶきっかけは、仕事での必要性でした」 日本語教育プログラム 修了生 許孟慈さん(出身国:台湾)の声

台湾の職場で必要にかられ、日本への留学を決意

私は、台湾の大学で美術を専攻し、卒業後は芸術関連の機関で、展覧会や講座を開催する仕事をしていました。あるとき、日本の専門家が台湾に来られて応対する機会がありました。ところが当時の私は、ほとんど日本語が話せないことから、うまく対応できず、悔しい思いをしたのです。

また、日本の会社に電話をかけるときは、「お世話になっております」の意味もわかりませんでした。仕事で日本語を話す必要にかられ、また、自分の日本語力の無さを痛感し、日本語を勉強したいと思うようになりました。日本に留学したのは、そうした経験から、もっと日本語の能力を高めたいと思ったのがきっかけです。

早稲田大学の日本語教育研究センター(CJL)に入学した理由

数ある選択肢の中から日本語教育研究センター(CJL)を選んだのは、事前にホームページを見て、週に約600もクラスがあること、科目を自分で選択して自分なりのスケジュールを組めることを知ったからです。

CJLの授業は、基礎的な日本語能力を伸ばす授業だけでなく、日本文化や実用的でアカデミックな日本語など、様々なテーマの科目が揃っています。たとえば「就職」をテーマにした科目では面接、自己PRなどの実践を含み、コミュニケーション能力を身に付けることができます。また、早稲田大学の学生として図書館などの施設を利用できること、早稲田大学に集まる国内外の学生と交流できることにも魅力に感じました。

将来の3つの目標に合わせて科目を履修

私は来日前から、「日本の大学院への進学」「日本での就職」「日本語能力試験N1合格」を目標にしていました。CJLではその目標や自分のレベルに合わせて、日本語科目を選びました。

たとえば、私のJ-CAT日本語テストの合計点は4-5レベルでしたが、敬語はそれまでに学んだことがなかったので、それよりレベルの低い2-3の科目から選びました。

就職対策として面接やメールの書き方を学べるクラス、大学院進学に向けては、研究計画書の書き方や講義理解といったアカデミックな日本語を学べるクラスを選びました。さらに日本の文化にも触れたかったので、文化を体験できる授業を選びました。

もともと社会人経験があり、やりたいことが明確だったので、目標に合わせて科目を履修できるCJLのカリキュラムは私にフィットしたと思います。

1年間CJL日本語教育プログラムで学んで実感したこと

授業に独創性やオリジナリティがあること、そして選択肢がたくさんあることが、CJLの一番の魅力だと思います。「創作ライティングを学ぶ5-6」では広告・ドラマ・物語など、日常生活の中でよく触れる日本語のことばを学ぶとともに、広告のキャッチコピー、セリフ、ショート小説を創作することができ、意欲的に取り組むことができましたし、「日本の良さを知る:『伝統文化を学ぼう!』実践編4」の授業も、日本文化を体験できる貴重な機会となりました。

将来、大学院で学ぶにあたり、講義内容をきちんと理解できるかという不安がありましたが、CJLでは講義後にクラスメイトとディスカッションや発表する時間があったため、大学院に入学する前のいい訓練になったと思います。ほかにも、「ニュースと映画・ドラマで学ぶ日本語4-5」では、ニュースと日本人の日常会話を比較する授業が実践的で役立ちました。「会話の発音5」のクラスでは、日本語の発音について専門的に学べたので、とても勉強になりました。

2017年度でCJLの日本語プログラムを終えましたが、どの授業も本当に楽しかったです。まだまだやりたいことや勉強したいことがたくさんありますが、自分の時間が足りないのが、悔しいほどです(笑)

学習をサポートしてくれる早稲田大学の施設もフル活用

早稲田大学にはライティングセンターやキャリアセンターなど、学生をサポートする機関があります。私もライティングセンターで自分が書いた文章についてのアドバイスをいただきました。就職相談ができるキャリアセンターにも、就職関連の日本語科目の活動で行ったことがあります。

さらに、CJLの中には「わせだ日本語サポート」があって、日本語の文法がわからないときによく利用していました。ここは学習の仕方についてもアドバイスしてくれるので、勉強のサポートをしてくれる施設を利用できるのは、とても心強いです。

CJLの授業を受けるために重要なのは、目標を整理し、時間管理をすること

CJLの学生の中には、午前中だけ授業を受けて、午後はアルバイトに行く人もいるようですが、多忙な中でも、日本での生活を有意義に送るためには、自身の時間を管理することが大事だと思います。私は最後の学期には週の前半に集中して日本語科目を履修し、それ以外の時間は、宿題や自己学習、大学院進学のための研究計画書を書く時間として使うよう心がけていました。

入学する前に、自分の本当にやりたいこと、自分がどうして日本に行きたいのかという理由を整理しておくことをおすすめします。目的が分かっていれば、授業にやりがいが持てるし、たくさんの選択肢の中から、自分に合ったクラスを見つけることができると思います。

たくさんのクラスの中から自分に合ったものを見つけるために、学期の最初に開かれるオリエンテーションはとても重要です。毎学期、最初の週に月曜日から金曜日まで興味のある授業のオリエンテーションを全部受けて、納得した上で決めることをお勧めします。

早稲田大学の日本語教育研究センター(CJL)で学び、見えてきた将来の展望

日本に来てから大学院受験の準備を進め、2018年度より晴れて都内の大学のデザイン系の大学院に入学しました。日本に来る前からの目標の一つが叶って、とても嬉しく思っています。

今後の目標は、大学院において知識や実践力、日本語を含む語学力を更に磨きあげ、将来はクリエティブ産業でグローバルに活躍できる人材に成長することです。

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